美容皮膚科について
一般皮膚科は皮膚の病気の治療を主目的としていますが、美容皮膚科は「さらなる肌の美しさ」を追求して治療を行う診療科です。皮膚の構造やメカニズムを熟知し、皮膚の見た目を重視した美容医療により、お肌の様々な悩みやトラブルを解決していきます。
たとえば、“しみ”は多くの種類がありますが、美容皮膚科ではそれらを丁寧に見極め、症状や種類に合わせて適切な処置を施します。ニキビ治療では、ニキビ跡や色素沈着が残らないように見た目を重視して治療を行い、ニキビ跡も治療対象としています。
美容皮膚科の治療は保険診療に限定されない美容医療が多いため、様々な美肌治療を受けることができます。「しみやニキビをきれいに治したい」「肌のきめの乱れ、くすみを解消したい」というときには、美容皮膚科の選択肢もあります。
当院では、一人ひとりの患者様の悩みに寄り添った細やかな治療を行っております。美肌に関するお悩みは、どんなことでも対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
美容皮膚科の対象となる主な症状
しみ・そばかす・肝斑(かんぱん)
しみは大きく分けると5種類に分けられます。
不定型の色素斑で大きさも様々ですが、ゆっくりと拡大し、色調も濃くなります。また、時間の経過で厚みが出てきて脂漏性角化症といういぼになることがあります。
学童期に発症し、1mm~数mmの褐色斑が両頬~下眼瞼~鼻根部に散在する。女性ホルモンとの関係があり、妊娠時に悪くなります。
15歳以上(多くは20歳以上)に発症する、灰色~褐色の両側対称性の色素斑。
16歳以上に生じる後天性の褐色色素斑で、頬骨部・前額部・口唇などに出ます。左右対称の場合が多いです。
※③と④の鑑別は難しく、合併例は多いです。
外傷・熱傷などが治癒した後に色素沈着をきたしたものです。
治療
上記を症状に応じて組み合わせて治療をしていきます。
ピコレーザーとIPL治療の前には毎回、肌画像診断システムで撮影、記録させていただきます。
ほくろ・いぼ
顔のほくろやいぼに関してはCO2レーザーにて治療することが可能です。首より下のほくろに関してはCO2レーザーよりも手術で切除したほうが傷が目立たなくなりますので、ご希望の場合は手術のご案内になります。
しわ
乾燥、紫外線、加齢変化が原因となり、しわが形成されます。
目元や口元などにできる小じわは主に乾燥が原因です。小じわは若い方でもできますが、紫外線の影響や加齢変化で肌の弾力がなくなってくると一度できた小じわが元に戻りづらくなります。
また、表情ジワは表情をつくる表情筋の動きによってできるしわのことです。こちらも若いうちはすぐに元に戻りますが、加齢に伴いだんだん刻まれていきます。
治療
- 保湿、紫外線対策
- トレチノイン外用:薄い濃度のトレチノインは小じわの予防になります。
- ボトックス注射:表情筋をおさえることで、しわを改善します。
- ヒアルロン酸注射:すでにできてしまったしわを目立たなくしていきます。
- GOURI注射:薬剤の力で体内のコラーゲンを育てることで、しわを改善します。
- フォトフェイシャル(M22)
- ダーマペン
- フラクショナルレーザー
- エレクトロポレーション→小じわを改善します。
ニキビ
保険治療で一定の期間治療をしても、治りづらい重症のニキビの方は多くいらっしゃいます。炎症が長引くとニキビ跡が治りづらくなります。重症の方には自費治療を組み合わせることで、症状を改善することが期待できます。
治療
イソトレチノイン内服
ビタミンA誘導体の飲み薬です。皮脂腺を収縮させたり、角化を抑え毛穴のつまりを防ぐことで、ニキビを改善させる効果があります。
海外では重症ニキビの治療ガイドラインにのっている非常に効果の高い治療になります。商品名としてはロアキュタン、アキュテイン、イソトロインなどがあります。内服開始から1か月後まではニキビ症状が悪化することがありますが、その後改善します。
12歳以上は内服可能です。成長期の方では、身長に影響が出ることが理論上は考えられますが、半年間の少量内服では骨への大きな影響はないとされています。
4か月から半年を目安に1クール内服していただきます。内服終了後も長期間効果が続くことが多いです。
・乾燥症状
・まれに肝機能障害や高脂血症になることがあるので、内服前と内服開始から1か月後に血液検査が必要になります。
・追加内服を始めてから1〜2週間の間に一過性にニキビが悪くなる場合があります。
内服中、内服終了から1か月まで
・必ず避妊をしてください。
・授乳しないでください。
・献血をしないでください。
ケミカルピーリング
角層を薄くすることで、毛穴のつまりを除き、ニキビを予防します。1か月に1度程度の治療がおすすめになります。
ニキビ跡の赤み
ニキビ跡の凹凸、クレーター
毛穴
過剰な皮脂分泌やメイクなどの洗い残し、老化により毛穴は開きます。それぞれの原因に応じた治療を選択していきます。
治療
赤ら顔(酒さ)
頬を中心にほてり感や発赤がでたり、ニキビのような発疹が出る疾患で、症状は気温の変化や体調で変化します。
治療
- 禁酒、紫外線対策
(保険)
- 抗生剤(ビブラマイシン、ミノマイシン)、漢方(桂枝茯苓丸、加味逍遙散など)内服
- ロゼックスゲル外用
(自費)
- Vビーム
- AZA外用
- フォトフェイシャル(M22)